育休を検討していますが、男性が取得すると昇格が遅れると聞きます。実際そういったデメリットはあるのでしょうか?
育休はとりたいけど、そういう悪影響は心配ですよね。
でも、残念ながら、それは本当です。
私も育休を取得しましたが、「会社からの評価は下がった」と感じています。
そうですよね。やっぱり、男性で育休をとるのは、やめておいた方がいいですよね。
ちょっと待ってください!確かに「私の場合」はもろに悪影響がありましたが、会社からの評価を下げずに育休を取得する方法もありますよ。
この記事では、
- 私が育休をとって会社からの評価が下がった理由
- 会社からの評価を下げずに育休を取得する方法
をお伝えします。
私は2つの会社で、2回の育休(3カ月/1年間)を取得しました。
この記事を読めば、「評価が下がる育休と評価が下がらない育休の違い」がわかってもらえると思います。
ぜひ、参考にしてみてください!
私が育休をとって会社からの評価が下がった理由
まず、私の育休体験談です。
私は長女が生まれた時に3ヵ月、その後転職して次女が生まれた時に1年間の育休を取得しました。
育休は「本当に取得してよかった」と思っていますが、どちらの時も会社からの評価は下がったと感じています。
理由は大きく2つです。
- 社内で前例がなかったから
- 1年間の長期取得だったから
①社内で前例がなかったから
私は長女が生まれた時に勤めていたのは、社員が100人程度の中小企業。
これまでに男性社員で育休を取得した事例がなかったので、私の育休取得宣言は大きなハレーションを生むことになってしまいました。
- 「なんでお前が育休を取る必要があるのか?」
- 「奥さんは病気なのか?」
- 「休んでいる間、お前の仕事はどうするんだ?」
- 「無責任だ」
などなど、直属上司らと何度も面談し、色々なことを言われました。
中小企業だと、育休のハードルって、そんなに高いんですね。
会社にしてみれば「男性育休なんて大企業だけの話」という感覚だったので、パニックになってしまったんだと思います。
色々言われましたが、私は意思を貫いて「社内初となる男性育休」を取得しました。
ですが、度重なる上司らの「助言」を無視しての取得になりましたので、上司や会社との関係は大きく悪化しました。
②1年間の長期取得だったから
その後、私はホワイト企業に転職。そこで次女が生まれることになり、2度目の育休を取得することにしました。
この企業はホワイトかつ従業員が1000人を超える大企業。
男性社員でも、これまで育休を取得した方がたくさんいました。
ですが、私の育休宣言は、またまたハレーションを生むことになりました。「1年間の育休」を申し出たからです。
- 男性社員の育休期間は1~2カ月程度がほとんど
- 数日、数週間というケースも多々ある
従業員の多いホワイト企業であっても、男性育休の現状はこんな感じでしたので、「1年間の育休」は社内初。衝撃を持って受け止められたんですね。
確かに、男性の育休は増えてきましたが、取得期間が1年間というのは、あまり聞かないですね。
そうなんです。だから、上司からは「本当に1年取るの?」と驚かれました。
でも、そこはさすがホワイト企業。結果的に、長女の育休時のような辛辣な言葉を投げかけられることはなく、すんなり認めていただきました。
しかし、直属の上司からは「1年の取得をよく思わない人もいることは覚悟して」「将来に影響がでるかもしれない」という言葉も。
実際、「1年間の育休取得宣言」をした直後から外れた業務も出たので、「いわゆる出世のレールからは外れているんだろうな」と自覚しています。
評価が下がりにくい育休の取り方
ここまで、私が2社で経験した育休の体験談をお伝えしました。
私は2回とも「社内初」の育休になってしまったので、ハレーションも大きく、結果的に評価を下げることになってしまいました。
でも、逆に、この経験から、男性が会社からの評価を下げずに育休を取得する方法もわかりました。
次の2つの条件をクリアすることです。
- 男性育休に寛容な会社に転職
- 取得期間は最大4カ月程度
①男性育休に寛容な会社に転職
中小企業に勤務していた長女のときは、期間はどうであれ、「男性が育休を取得すること」そのものに疑問の声を投げつけられました。
しかし、次女が生まれたときに勤務していたホワイト企業では、「男性育休」自体は取得して当たり前という雰囲気でした。
私が申し出たのが、1年間という長期間の育休でなければ、ほとんど悪影響はなかったと思います。
男性育休で評価が下がるかどうかは、企業の規模や文化によって、全然違うということなんですね。
私の体験談に照らせば、そうなります。「男性も育休は取得するもの」と考えている企業では、大きなマイナスにはなりません。
育休で評価を下げたくないなら、男性育休を認める文化のある企業にいくことが一番です。
②取得期間は最大4カ月程度
評価を下げないもう一つのポイントが、育休を取得するにしても、長期間の取得は避けることです。
私の経験則でいえば、取得期間を「最大でも4カ月程度にする」にするといいと思います。
- 4カ月あれば、人員不足の影響が最小限ですむ
- 4カ月あれば、パートナーが授乳で一番辛い時期を一緒に乗り越えられる
確かに、4カ月くらいなら、私が抜けても大丈夫な気がします。
そうなんですよ。
ただ、あまりに会社に気を使って、数日や1,2週間にするのは絶対やめた方がいいですよ。
「短すぎる!まったく意味ない!」と、産後で満身創痍のパートナーの逆鱗に触れることになりますから。
まとめ:社内評価を下げない育休取得は、社風と期間が大事
会社からの評価を下げずに男性が育休を取得するには、「男性育休に寛容な会社」にいること、「取得期間は最大4カ月程度」にすることが大切です。
この条件であれば、気兼ねなく、育休が取得できるはずです。
今回の記事では、会社からの評価を下げないための育休に焦点を当てて、対策をご紹介しました。
しかし、個人的には、会社の評価よりも、パートナーからの評価の方が大切だと思っています。育児は大変ですからね。
会社からの評価は下がりますが、育休1年とったら、パートナーからはすごく喜ばれますよ。
以上、「男性の育休取得による「昇格遅れ」は本当?|2回取得した私が現実を解説」という記事でした。